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 小児喘息について

3 当院での対応

 1 問診(喘息かどうか)

  外来ではまず症状の問診と聴診器を用いた肺音で喘息の可能性があるかを考えていきます。症状から喘息を疑うポイントは以下の点です。
家族に喘息や鼻アレルギーなどアレルギーをもっている人がいるか(喘息の60から70%は遺伝といわれています)
悪化する季節があるか(春・秋に悪くて、夏・冬は調子が良いことが多いです)
悪化する時間帯はあるか(昼間は症状がなく、深夜や早朝に悪化することが多いです)
悪化するきっかけがあるか(動物のそばによったり草むらに行く、あるいは運動すると悪くなることがあります)
他にアレルギー性の病気がないか(鼻炎、結膜炎、湿疹、蕁麻疹を合併することがあります)
これまでに肺の病気はあるか(肺炎のあとに喘息になることもあります)

 2 聴診(気管支の狭窄音が聞こえるか)

聴診器をあてて、呼吸する際に気管支の狭窄によって生じる音がきこえるか、息を吸う時より吐きだす時の時間が延長していると喘息の疑いがあります。難しいのは、早朝や深夜に調子が悪くて、昼間は元気という時です。どんなに早朝や深夜に苦しそうだったとしても外来受診時には元気で呼吸音にも異常がみられないということがおこります。そのために、喘息といわれず、かぜの咳と診断されてしまうことも少なくありません。呼吸音は一日の中でも変動しますので、聴診する医師は特に注意が必要となります。

 3 検査

レントゲン検査
 喘息では空気は吸えるけど吐きづらいので、肺に空気がたまります。その状態でレントゲンをとると、肺全体が黒っぽくなる、肺がふくらんで心臓が細くうつる、横隔膜が低下するなどの変化がみられます。反対に、心臓の周囲に白っぽく、けばだったような影が目立つのは気管支炎や肺炎の状態です。ただ、喘息と気管支炎の両方の特徴が存在することも珍しくありません。
血液検査
 ありふれた物質に対してアレルギー反応を起こしやすい体質をアトピーといいます。そのような体質では血液中にアレルギー反応に関係する物質が多く含まれることになります。その代表がIgE というものと白血球の中の好酸球です。ただ、これらが低いから喘息ではないとはいえません。アレルギーを起こす物質(アレルゲン)を調べる検査があります。血液で調べるのがRAST 検査です。これによってダニ、動物、植物、食物などのアレルゲンが判定できます。血液ではなく、皮膚に傷をつけてそこに薬液を落として反応をみるスクラッチテストというのがあります。RAST 検査とは必ずしも一致するとは限りません。ただ、当院では諸般の事情があって、スクラッチテストは行っていません。下のグラフは当院の喘息患者の方のアレルゲン陽性率です。


小児喘息におけるアレルゲン
 4 治療

 治療は喘息の重症度や年齢、家庭環境によって大きく異なります。極端にいえば100 人の喘息患者には100 通りの治療方法があるといってもいいくらいです。ですから、ここでは治療の詳細を述べることはしません。ただ、あまりにも施設によって治療方法が違うと、お子さんと保護者の方がとまどってしまいますので、日本小児アレルギー学会で別図のガイドラインを出しています。喘息の治療をうける場合には、ガイドライン通りに治療するかどうかは別にして、このガイドラインを理解している医療機関が望ましいと思います。

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