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旭川厚生病院における 小児救急外来受診患者の動向
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2003年1月1日午前0時から2004年1月1日午前0時までに、当院の救急外来を受診したお子さんについて、年齢・受診時間などを調査しました。ただし、当初の主訴により耳鼻咽喉科・眼科・整形外科・形成外科が担当し、小児科が関与しなかった場合は除きました。
当院の時間外は17時から翌日8時30分ですが、事実上の診療実態から夜間診療は17時から翌日8時までとしました。その中で17時から翌日0時を準夜帯、0時から8時を深夜帯とわけました。土曜日・日曜日・祝日などの病院休業日は8時から17時までを休日診療と表現しました。
2003年1 年間に救急外来を受診した患者は4333名でした。年齢は生後7日目から18歳まででした。年齢の分布を図1に示しました。1歳が801名で最も多く、次いで0歳が598名、2歳が588名と乳幼児に多く、2歳以下では45.9%を占めていました。
乳幼児が多い理由として以下のことが考えらます。この年齢層はまだ十分な免疫機能が確立していないため、感染症が重篤となりやすい、栄養や水分の保持ができず脱水になりやすい、理解力がないため誤飲などの事故をおこしやすい。これらのことは実際に入院を要する年齢は1歳以下に多いことから理解されます。また、乳幼児では本人が的確に症状を訴えることができないので保護者が不安に陥りやすいということも重要です。入院の比率は他の年齢層より高いがそれでも10?20%であり、保護者が不安にかられて通常の診療時間までまてずに来院している例が少なくないと考えられます。
休日診療は122日ありましたが、1844名(42.6%)が受診し、1日平均15.1名でした。夜間診療は2489名(57.4%)で、1日平均6.8名でした。時間別の救急外来受診患者数を図2に示しました。休日診療では10時台、15時台、11時台、9時台の順で受診患者が多くなっていました。夜間診療では18時台、19時台,17時台が多く、0時を過ぎると少なくなりました。準夜帯が49.0%を占め、深夜帯は8.4%でした。受診する時間帯は準夜帯の前半が多かった理由として、旭川市のほとんどの医療施設は17時に終了し、夜間診療は18時から開始されることがあげられます。さらに、この時間は一般的な保護者の帰宅時間であり、保育園に迎えにいったら具合が悪かった、父親が帰宅したから自家用車で来院できるようになったということから受診すると思われます。
外来受診の理由を図3に示しました。受診理由は、発熱が最も多く、2072名(47.8%)とほぼ半数をしめていました。ついで咳や喘鳴などの呼吸器症状が1447名(33.4%)、腹痛・嘔吐・下痢などの消化器症状が804名(18.6%)、発疹や腫脹などの皮膚・軟部組織症状145名(3.3%)、痙攣129名(3.0%)でした。発熱については多くの小児科医はこどもで発熱があったとしても、新生児や重篤な基礎疾患がないかぎり、脱水の所見や意識障害が認められなければ翌日の診療まで待機できると考えています。しかし、多くの保護者は、発熱は幼い子供の体に害になるとか、重症な疾患の初期症状かもしれないと考えて、より早く医療機関に受診を希望します。このような医療者と保護者の認識に大きなへだたりがあると感じられます。
救急車で搬送された児は115名(2.7%)、他院からの紹介で受診した児は173名(4.0%)、入院した児は520名(12.0%)でした。救急車で搬送された115名の理由は発熱による痙攣が52名で最も多く、発熱がない痙攣が15名、嘔吐が11名、発熱だけが9名、チアノーゼや呼吸障害などの呼吸循環症状が7名でした。救急車で来院したが、入院の必要がなかった児が43名(37.4%)でした。
小児を夜間・休日診療している施設には真の救急患者だけでなく、本来待機できる症状の小児まで受診しているのが、最近の小児医療の状況です。待機できる児と救急を必要とする児とが混在する救急外来の改善には、私たち医療者の認識と保護者の認識のへだたりをうめるような取り組みが求められています。そのためにも、私たちは病院より外に出て、保護者だけでなく、こどもに関係している保育士や養護教諭の方々も対象として、保健指導・講演*を積極的に開催して、小児の救急医療の問題に取り組んでいます。
*:平成16年3月14日に小児の救急医療に関するシンポジウムを旭川大雪クリスタルホールで開催しました。
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