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アデノウイルス感染症
アデノウイルスは咽頭・扁桃炎や肺炎などの気道感染症のほか、結膜炎、胃腸炎、膀胱炎のようにさまざまな感染症の原因となり、小児科ではきわめてなじみのふかいウイルスです。その多くは、特に治療しなくてもなおりますが、特効薬もありません。
2004年はこのウイルスによって高熱を示すお子さんが旭川近辺でたくさんみられました。
病院や医院によって、アデノウイルス感染症、プール熱、咽頭結膜熱、かぜなどといろいろといわれ、とまどった方も少なくありませんでした。今回は、このアデノウイルスについてのことをのべます。
アデノウイルス感染症の症状
代表的なアデノウイルス感染症の症状の特徴をあげます。ただし、症状だけでアデノウイルスによるとは断定できないので、実際にはのどから粘液をこすりとったり、涙を採取して、検査をすることで確定します。
咽頭炎・扁桃炎
潜伏期は5から7日間と考えられています。急激に38℃以上の発熱が出現し、のどの痛みや頭痛を訴えることが多いです。39℃から40℃の高熱が数日、時には1週間続くこともあります。咳嗽はあまりありません。咽頭・扁桃は赤くなり、扁桃の表面には白色の滲出物がしばしば認められます。
咽頭結膜熱
一般に夏に流行し、プールが感染経路になっていると考えられ、俗にプール熱と呼ばれます。潜伏期は5から7日間と考えられています。文字通り発熱、咽頭炎、結膜炎が3つの特徴です。発熱は39℃以上の高熱が3から5日続きます。咽頭炎は軽度の咽頭発赤から上記の咽頭炎・扁桃炎の所見まで様々です。結膜炎は眼球結膜と眼瞼結膜の充血が認められますが、眼脂はさほど多くありません。咽頭炎、結膜炎は必ずしも同時に発症するとは限りません。咽頭炎・扁桃炎と厳密な境界がある疾患ではなく、アデノウイルスによる咽頭炎・扁桃炎に結膜炎を合併した場合が咽頭結膜熱と呼称されているとお考えください。
肺炎
アデノウイルスによる肺炎は他の病原菌による肺炎と同様に発熱、咳嗽、喘鳴などの呼吸器症状が認められ、特にアデノウイルスで特別な症状はありません。
予防
アデノウイルスはヒトからヒトへ、くしゃみや咳で口から飛び出すしぶき(飛沫)、つばや涙がついた手や食物からうつると考えられています。手洗いやうがいだけで完全に予防できるわけではありませんが、危険性を少しでも減らすといった意味で価値がありますので、流行時には積極的に行ってください。
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